寒いからさ
南極大陸の厳しい寒さに耐えるためには、仲間の助けが必要です。
ハドルと呼ばれる密集陣形をとり、背中を後にし、輪を作ります。
その光景は、スーツを着たサラリーマンが満員電車に乗り合わせている様子に似ています。
ゆずる
輪の外側にいるペンギンは、ずっとそのまま外でガマンさせられることはありません。
代わりばんこで、中央の暖かい場所に移ることが出来ます。
100日ほど絶食し、寒さと飢えに耐えながら子供を守っているので、ストレスはそうとうなものかと思いますが譲り合います。
腹がよじれるほどの満員電車でも「すみません。おりま~す。」の一声で道をあけてもらえることに似ているかもしれません。
見ず知らずの人と過ごす満員電車の中でも、エンペラーペンギンのような美しい協力関係がなりたっていてすばらしいと思いました。
乗車できない
エンペラーペンギンは氷の大地が続く限り、ハドルを大きくし、全員が温まるという目的を達成できますが、電車の場合は違います。
どんなに体を押し込めても、カバンがはみ出たり、髪の毛が挟まったりと悲惨な思いをすることもあります。
喜んでいいのか分かりませんが、コロナ過ではテレワークの業務も出来るようになり、以前より満員電車に苦しめられなくなった気がします。
それでも時間によっては、乗れないこともあります。
思いやり
南極の氷がとけ、ペンギンたちの住まいが減ると、満員電車のように輪に加われないものも出てくるかもしれません。それでもきっと、彼らは譲り合うことと思います。
私が満員電車の空間で、流されながら覚えたこととしては、
「駅に着いたら一回降りよう!扉の近くなら」です。どんなに腹がよじれても、思いやりの気持ちを忘れたくないものです。